ウイルス考

ウイルスは細菌のような生物ではなく濃縮すると幾何学的な結晶になる物質だそうです。油脂に包まれたDNAなのでアルコールや洗剤で破壊できるとの事。高温多湿な時期に感染が下火になるのがわかる気がします。
生き物でないウイルスが感染して増殖するのが不思議です。そこで生物学者 福岡伸一著「生物と無生物のあいだ」を読み返してみました。
我々人間にとって感染症を引き起こすウイルスは厄介者で、体内に入ると増殖し時に命を奪います。その現象はウイルスが攻撃してくるというより、人間の細胞がウイルスを招き入れているそうです。ウイルスは元々は高等生物から飛び出した家出人だそうです。
生物はなぜ生まれ死ぬを繰り返すのでしょうか。それは進化の多様性に関連します。生物は性の結合で、異なるDNAを新たな生命に引き渡すことで進化します。これは親から子へ情報の垂直方向の伝達です。固体内の細胞も生死を繰り返します。食物が死んだ細胞と入れ替わります。福岡先生はこれを「動的平衡」と表現なさいました。(正確、詳しくは同名の書籍で)
人間を死にも追いやるウイルスの存在理由はあるものと考えられています。それは種をも超えた情報の水平方向の伝達のためだそうです。生態系全体の進化を促進するものとされています。生死や進化を細胞か個体か種か生物全体レベルで括るかにより見え方が大きく異なります。個体である自分は新型コロナウィルスの感染は困ります。
配慮」の感染拡大

土屋 政夫

新日本美術協会 委員 葛飾区美術会 副会長