色彩について

ここでの内容は中学校で習う程度のものが主ですが、復習して認識を新たなものにしてみましょう。 色彩についての知識を身につけても絵が直ぐに上手くなる訳ではありません。ですが、配色とか、混色をするのに役立つはずです。 絵を制作する過程において、色彩についての知識が創作の方向付けの手助けになります。

<内容項目>

■ 可視光線について ・波長:凡そ400nm~700nm
■ 色の三原色
 ・色材 Y・M・C
 ・光源 R・G・B
 ・プロセスカラー Y・M・C・K  (印刷)
■ 有彩色 ・無彩色
■ 色彩の三属性 ・色相 ・彩度 ・明度
■ 色環
 ・配色角度 ・補色 (残像)揺り戻りによる強調
■ 配色と調和
 ・調和とは
 ・主調色・補助色
 ・二色配色 ・三色配色 ・四色配色
■ 寒色・暖色
 ・感情表現
 ・カラーイメージスケール
■ 混色
 ・光の混色 加色混合
 ・色材の混色 減色混合
 ・シャドーの作り方  補色を混ぜる
     寒色系のシャドーを作る(例:コバルトブルー)
     暖色系のシャドーを作る(例:ローアンバー)
■ 混色の場所
 ・パレット上での混色
 ・キャンバス上での混色
 ・目の中での混色 点描
    >キャンバスの山の部分だけに彩色
    >キャンバスの谷の部分だけに色を擦り込む

色彩の基本

■ 可視光線
色彩は光によってもたらされますのでここから始めます。 太陽から届く光は電磁波で、その中で人の目に見える領域を可視光線といいます。 可視光線の波長は大まかに400nm~700nmの範囲です。 通常太陽光から色は感ぜず、白色(自然光、白色光)です。 光に色があるとはっきり認識できるのは、プリズムを通った光が虹色のスペクトルとなった時です。 これは波長の違いで屈折率が異なり、波長別に光を取り出すことで色彩となります。

■ 無彩色
色の感じない白色光は全波長の比エネルギーが同じだからで、全波長が強ければ明るく白になり、弱ければ、暗く灰色や黒になります。

◆比エネルギーを全体に上下させたグラフ


白         ライトグレー     ダークグレー       黒

■ 有彩色

色彩を作り出すには波長毎の比エネルギーのバランスを崩すことです。 光源色の方はLEDや液晶の三種の発光体に強弱をつけることで色彩になります。 色材の方は特定の色を吸収する色材の混ぜ方で様々な色を表現します。
例えばこの様に500~600nmの比エネルギーが強いものはグリーンになります。 (光源でも反射光でも同じ)

 
可視光線の項で最後に付け加えたいことがあります。
 色温度です。 白色光と言いましたがこれは昼光色のことです。朝夕の光は色温度が低く赤く、曇天や晴天光は高く青い色です。 日常は、これらの変化を人間の目は補正してしまいます。 絵を描く者にとってはこれらは重要で無視しない方がいいと思います。 目は補正した色調で描かず、意識して画面全体を青くしたり赤くしたりすることで雰囲気を造り上げられます。


■ 三原色

人も網膜には3色(RGB)それぞれ感じる錐体が3種あり、それぞれの波長域の色を光の三原色と言われています。単純な棒グラフで表すと下の図のようになります。

◆棒グラフの一本にエネルギーがある(光の三原色:BGR)


400~500           500~600          600~700

一方、絵の具などの色材の三原色は光の三原色の棒グラフ2本分となります。

◆棒グラフの2本にエネルギーがある(色材の三原色:YMC)


500 ~ 700      400~500  600~700     400 ~ 600

・色材の混色 ・光の混色


・色材の混色       ・光の混色

・絵具は光を吸収していくので、混ぜていくと明度が下がり黒に近づいていきます。(加色法、加算混合)
・光は光を発しているので、混ぜていくと明度が上がり白に近づいていきます。(減色法、減算混合)


■色環


色環

色材と光の三原色と中間色を加えた12色を環にした図です。
180°の関係にある色同士を補色と言います。その二つの波形を比べてみて下さい。山の部分が谷に、谷の部分が山になっていて真逆です。二つを足すとフラットになり無彩色に近づきます。



カラーイメージスケール

1つの色相のバリエーション

土屋 政夫

新日本美術協会 委員 葛飾区美術会 副会長